京都妙心寺 禅の至宝と九州・琉球
2月20日(土)・21日(日)の両日に90名の参加で九州国立博物館の「妙心寺展」で出かけました。
全体では169名(大人157・子供12)が妙心寺展を堪能しました。
2月20日(土)九州国立博物館の集合写真
太宰府天満宮の集合写真
2月21日(日)九州国立博物館の集合写真
太宰府天満宮の集合写真
スナップ写真
平成21年、妙心寺開山・無相大師650年遠諱を記念する「妙心寺展」は、東京国立博物館と京都国立博物館・
名古屋市博物館でも開催されましたが、九州国立博物館の「妙心寺展」は、他会場からの巡回展ではありません。
妙心寺だけでなく、九州・沖縄の妙心寺派寺院に伝わる名宝を大々的に取り上げ、九州国立博物館独自の
視点を強く打ち出しました。
この展覧会は、妙心寺創建以来、脈々と今に伝えられた関山禅の真髄(しんずい)と、九州・沖縄の地で花開いた
多彩な禅文化の粋を示す国宝4件、重要文化財35件、その他初公開の文化財も半数以上と無相大師ゆかりの
寺宝をはじめ、妙心寺の禅文化を彩る名宝の数々が出陳されます。
また九州・沖縄の妙心寺派寺院から出陳される文化財は、この展覧会を機に新たに実施した調査による
成果であり、そのほとんどが初公開となります。
琉球王国の仏教美術の名品がまとまって紹介されるのは初の機会となります。
なかでも圧巻は、沖縄県石垣市・桃林寺(とうりんじ)の金剛力士像(仁王像)です。
京都や九州で一般的に見る金剛力士像と異なり、独特かつ圧倒的な気迫を放っています。
京都・花園の妙心寺は、建武4年(1337)、花園法皇(はなぞのほうおう)の離宮を禅寺とし、
関山慧玄禅師を開山として創められた臨済宗の名刹(めいさつ)です。以来六世紀半にわたり臨済禅の中枢としての
歴史を積み重ね、今日では臨済宗諸派のなかで最大規模となる末寺数3400を超えるなど、
まさに「臨済禅の雄」と称することができましょう。
妙心寺は、建武4年(1337)に花園法皇が自らの離宮を改めて禅寺としたことに始まります。
禅を深く信仰していた法皇が開山に迎えた関山慧玄禅師(無相大師)は大燈国師から嗣法した後、
美濃伊深の山里で修行した名僧です。
平成21年は、その無相大師が亡くなられて650年を迎えます。
妙心寺では50年に一度厳修される遠諱(おんき)大法会を勤め、無相大師の遺誡(ゆいかい)である
「請う其の本を努めよ」のお言葉と、花園法皇のお言葉である「報恩謝徳」を掲げ、広く勝縁を結ばせて
いただいております。
今般の九州国立博物館での妙心寺展も遠諱記念事業の一つです。
妙心寺の宝物「関山」道号、「黄鐘調鐘(おんじきちょうしょう)」や龍虎図・花卉(かき)図などの屏風、
また、九州琉球地域の妙心寺派の御寺院様から数多くの御宝物を出陳させていただきました。
無相大師の教えを受け継いだ祖師がたの頂相(ちんそう)や、その祖師方に帰依した皇室、公家、
諸大名との関係をも偲ぶことができます。また、白隠禅師や仙厓禅師のような庶民に親しまれた
高僧の墨蹟・禅画をとおし、禅の心や禅の真髄を感じていただきたいと思います。